■2018年4月 塩の話 Ⅰ

■2018年4月 塩の話 Ⅰ

あなたがたは地の塩である(マトフェイ/マタイ福音5:13)

ハリストス 復活!

イイススは神の前に立つ者、信仰者を「地の塩」と呼びます。

今日は塩について注目しましょう。

ちょっと脱線しますが、漫画の「美味しんぼ」で、塩のみで、おすましを作る挿話(エピソード)がありました。お湯とほんのひとつまみの塩だけで、おすましのできることに驚きました。もちろんこの場合の塩は当然のことながら、天然成分・ミネラル等が豊富な、昔ながらの手作りの海の塩なのですが。
(写真は採取された岩塩)

実は聖パンに少しだけ塩を加えて作る人がいます。

この少ししょっぱい聖パンの起源は、イイススの言葉をさらに遡ること数千年、民数記やレビ記というモーセ五書の時代にまで至ります。

レビ記は主なる神の言葉を記録しています。
「おまえたちの供え物・贈り物は、みな塩で味付けされる。おまえたちは主の契約の塩を、おまえたちの犠牲から欠かしてはならない」(2章)

主の契約の塩、この言葉を初めて聴いた人もいるでしょう。

民数記では神様の前での「永遠の塩の契約」(18章)という言葉もあります。塩を契約の徴(しるし)とする慣習は、昔からあったのです。

塩を英語では「Salt」と言います。これはラテン語の塩「Sal」に由来する言葉だそうです。ここまで言うと、クイズ番組の好きな人は、ハッと思い当たるでしょう。会社員が会社からもらうお給料、サラリー「Salary」は、塩に関連しているのです。すなわち「塩の契約」です。

昔、世界各地では、塩が通貨の単位として使用されたり、塩が契約の証しとして活用されたりしました。サラリーマンは、「契約をする人」つまり「塩の契約をする人」であり、その起源は、聖書の「神と人との契約」を表しています。塩は世界中で普遍的な価値を持つものです。

場合によっては、金銀宝石よりも高価で尊い品、生命を維持し、生命をつなぐものでもありました。

だから戦国武将 武田信玄は、宿敵 上杉謙信が「敵に塩を送った」善意を尊重しました。

長野県中部には塩尻という町があります。塩尻とは塩を積み上げた盛塩の小山を意味し、越後から信州まで塩の道があったことを教えてくれます。

話を戻します。

それゆえ永遠の契約の証明として、塩は重要なのです。

信仰者は、みな神様と永遠の契約「塩の契約」を結んでいます。

それを忘れてはなりません。

わが日用の糧には、塩の恵みも含まれています。

わたしたち一人一人は、そういう意味では、みなサラリーマン、神様から最高の、至高・至善のすばらしい恵み・恩寵・賜物を贈られているサラリーマン「神との約束・契約を守って信仰生活を送る信仰者」なのです。
実に 復活!

(長司祭 パウェル 及川 信)